こんにちは!
すし文化講座 寿司道のSatomiです。

もし、海外の友人から、「なぜ日本人は、お寿司と一緒に生姜を食べるの?」と聞かれたら、自分の言葉で説明できますか?

普段、何気なく食べているお寿司。その横に添えられている「がり」も、私たちにとっては当たり前の存在かもしれません。
でも、なぜお寿司には、がりがついているのでしょうか。

今回は、お寿司の「がり」を入り口に、日本の食文化と、当たり前の中にある疑問について考えてみたいと思います。

江戸時代から見られる、がりと握り寿司の関係

実は、江戸時代の記録にも、握り寿司に生姜の酢漬けを添える習慣が登場します。
今では、お寿司と一緒に食べるものとしておなじみのがり。
では、なぜ数ある食材の中から、生姜が選ばれたのでしょうか。
考えてみると、不思議ですよね。

なぜ、お寿司に「がり」なのか?

例えば、こんな理由が考えられます。

お寿司との相性がよかったから?

生姜の独特な風味と、お寿司の組み合わせ。
食べ合わせとして相性がよかったことも、理由の一つだったのかもしれません。

食べたあとに、口の中がさっぱりするから?

現在、がりは口直しとしても親しまれています。
お寿司を食べる合間に口にすることで、口の中をさっぱりさせる。
そんな役割を感じている方も多いのではないでしょうか。
ただし、現在のがりの役割と、がりを添える習慣が始まった理由は、必ずしも同じとは限りません。
口直しとしての役割が、習慣の始まりだったと裏付ける史料は、今回確認できていません。

生姜で体が温まることも関係していた?

生姜を食べると、体が温まるように感じることがあります。
昔の人も、そうした感覚を経験していたのかもしれません。
けれど、それが握り寿司にがりを添えるようになった理由だったかどうかは、今のところ断定できません。
こうして考えてみると、身近な食文化にも、まだはっきりとは分からないことがあるのですね。

当たり前だと思っていたことに、疑問を持ってみる

私たちは、普段の生活の中で、さまざまな「当たり前」に囲まれています。
お寿司には、がりがついている。
そんな何気ないことも、少し立ち止まって考えてみると、
「なぜだろう?」という疑問が生まれます。
そして、その疑問をきっかけに歴史をたどったり、食文化の背景を考えたりすることで、いつものお寿司が、少し違って見えてくるかもしれません。
文化を知る面白さは、知識を増やすことだけではありません。
当たり前だと思っていたことを、自分なりに考えてみることにもあるのではないでしょうか。

英語で説明するだけではない。「伝達設計力」とは?

では、もし日本語が通じない海外の人に、がりの魅力を伝えるとしたら、あなたならどうしますか?
がりの歴史を説明する?
食べるとどんな感じがするのかを伝える?
実際に食べてもらう?
相手が日本の食文化をどのくらい知っているのかによっても、伝え方は変わります。
例えば、日本の食文化をよく知らない人に、いきなり「がりは口直しです」と伝えても、その意味が十分に伝わらないかもしれません。
そもそも、口直しとは何なのか。
なぜ、お寿司と一緒に食べるのか。
相手の知識や経験を考えながら、言葉や伝える順番、実際に体験してもらう方法などを工夫する。
英語を話せることと、相手に伝わることは、必ずしも同じではありません。
寿司道では、こうした「誰に、何を、なぜ、どのように伝えるか」を考える力を「伝達設計力」と呼んでいます。
すし文化を学ぶことは、日本のことを知るだけでなく、自分たちの文化を相手にどう届けるかを考えるきっかけにもなるのです。

まとめ|あなたは、なぜ「がり」が添えられていると思いますか?

普段、何気なく食べている「がり」。
歴史をたどってみると、当たり前だと思っていたことにも、いろいろな疑問が生まれます。
なぜ生姜だったのか。
なぜ、お寿司と一緒に食べるようになったのか。
すべての答えが分かっていなくても、考えてみることに面白さがあると思います。
皆さんは、なぜお寿司に「がり」が添えられるようになったと思いますか?
ぜひ、コメントで教えてください!

参照:『日本食文化の醤油を知る』 『守貞謾稿』

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