こんにちは。
海外帰りの寿司屋の娘、Satomiです。
私は現在、「すしを入り口に、日本文化を自分の言葉で伝え、伝統を活かしながら発展させていける人を育てる」
というコンセプトのもと、出張講座やセミナー、監修などの活動を行っています。
私の講座は、すしの作り方を教えるものではありません。
すしという世界共通のテーマを通して、その背景にある日本の美意識や精神性、考え方をひも解き、それを「自分の言葉」で語れるようになることを大切にしています。
寿司屋でもカウンターの予約を取るお店はありますが、あえて“予約を取らない”お店も存在します。
「なぜ予約できないのか?」
そこには、江戸前寿司の文化的な背景があります。
カウンターは“屋台の名残”
江戸前寿司は、もともと屋台から広まった食文化です。
ふらっと立ち寄り、その場で好きなものを頼む。
屋台の名残からできたカウンター席。だから、このスタイルが、現在のカウンター文化のベースになっているのでしょう。
そのため、カウンター席は、ただの座席ではなく「お好みで楽しむ場」としての役割を持っているとも考えられます。
予約しないのは“不親切”ではない
現代の感覚だと、予約できない=不便・不親切と感じる方もいるかもしれません。
しかし、文化的な視点で見ると、それは“体験の設計”でもあります。
その場で選び、職人とやり取りしながら食べる。
この流れそのものが、すし屋の価値の一部です。
暗黙の文化で成り立っている
屋台の時代には、食べ終わったら次の人に譲るという流れがありました。
これはルールとして明文化されているわけではなく、自然と共有されている“暗黙の文化”です。
いわゆる「お互い様」の感覚が、空間を成り立たせています。
言葉が通じなくても、体験は伝わる
最近は、外国人対応に悩む寿司店も増えています。
しかし実際には、少しの工夫で、言葉が通じなくても、カウンターでのお好み注文を楽しんでもらうことは可能です。
文化は「説明するもの」ではなく、「体験してもらうもの」でもあるからです。
すし屋に“正解”はない
すし屋は、やり方を揃えるものではありません。
予約を取るお店もあれば、取らないお店もある。
どちらが正しいという話ではなく、それぞれに背景と考え方があります。
私の考え
私は、すし屋は「合わせる」ものではなく、それぞれの想いを「活かす」ものだと考えています。
大切なのは、流行や外圧に合わせて変えることではなく、そのお店が持っている文化や背景を整理し、活かしていくこと。
その上で、今の時代に合った形を一緒に作る。それが本来の在り方だと思っています。
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